恥部の思想

アイドルについての書かれない報告

Maison book girlのメジャーデビューによせて


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Maison book girlメゾン・ブック・ガールのメジャーデビューが決まりました。メンバーそれぞれのコメントを、とても興味深く読みましたが、その中でも、一番印象に残ったのは、発表の翌日コショージメグミさんが更新したブログの記事でした。


元BiSのメンバーだったコショージメグミさんは、Maison book girlの活動が始まってからも、BiSとして過ごした時間やメンバーの事を一番大事に思っていたようです。
そんな過去に囚われた気持ちのまま、  Maison book girlの一員としてすごすうちに、徳間ジャパンからメジャーデビューの話がきた。そして、メジャーデビュー発表の場となった8/30の月見ル君想フでのライブ直前……
メジャーデビュー&2ndワンマン発表を控え、ステージに上がる前はこれ以上ないくらい緊張してトイレに篭りぼーっとしてると、ドアを強く叩く音がして「コショージ!!!!大丈夫???!」って聞こえたので、ドアを開け外にでたときにメンバーの顔を見て、コショージはMaison book girlでよかったって思いました。葵と唯と和田がいて安心しました。
その時にコショージにとっていま一番大切なのはいブクガだと確信しました。

コショージメグミさんは、その重要なライブの”直前”まで、BiSの思い出に囚われていた。直前……そう、ライブの一ヶ月前には、BiS再始動なんてアナウンスもありましたから、ギリギリまで彼女の心は揺れていたのかもしれません。

 Maison book girlの歌詞には、過ぎ去った過去を悔いたり、呪ったり、美化したり、切り裂いてしまおうとするフレーズが頻出します。ノスタルジー。それはMaison book girlを語るうえで大事な要素です。私は、プロデューサーであり、コンポーザーのサクライケンタさんの、過去への強い思いや後悔が、曲に反映しているのだと思っていました。

でも、先のブログを読むと、コショージメグミさん自身も、そうした痛々しく甘美な過去の思い出の中に囚われていたことがわかります。Maison book girの曲を、ノスタルジーという牢獄に囚われたコショージメグミさんの曲として聴くと、また違った発見があるかもしれません。
でも、今は、過去を断ち切り、Maison book girlが自分の居場所だと確信した。
そう、月見ルにて発表された2曲の新曲は、どこか前に向かう姿勢を感じるものでした。

私がMaison book girlを知ったのは去年の12月です。偶然観に行ったリンゴデススターというバンドの前座に、これまた偶然にMaison book girlが出ていたのでした。

BiSの事は知っていましたが、漏れ聞こえてくる情報から、あざとくて小賢しい連中だな、と嫌っていました。失礼な事ですが、アー写も見ても、ブ⚪︎ばかりだな、と、何も興味を持ちませんでした。また、現在のアイドルブームといわれる状況下にも、なんだかノレないものを感じていました。

それが今やMaison book girlのファンになり、元BiSのメンバーを一番に推している。コショージメグミさんが歌っていると知ると、BiSの曲も名曲に聴こえ、いまさらCDを買い集める。
また、Maison book girl興味を持ったことで、好きなアイドルを色々みつけ、週一ペースで、アイドルのライブに通うようになる。なんだかんだで、アイドルブームを満喫している。

一人の人間の考えが変わるなんて簡単なことと思うかもしれないけど、実はものすごく大変なことです。一人の人間の世界が変わることなのだから。だから私はMaison book girlは希望の光だといいたい。

コショージメグミさんが、過去を断ち切り、Maison book girlの一員として考えがかわったように、私も、彼女に影響され、こうやって考えがかわりました。私は偏屈で、興味や嗜好の幅が狭い人間です。そんな、私の世界を変えてしまったのだから、「簡単なことと思うかもしれないけど、実はものすごく大変なことです。」よ、と。

メジャーという舞台で、今よりもっと多くの人の「考えを変える」ことを願ってます。